こんにちは!NEO FLAG.です。
近年、人事・総務領域で注目度がアップしている「リスキリング」。2022年11月、経済産業省は企業のリスキリング支援を目的とし、2022年度第2次補正予算案に753億円を計上する方針であることが明らかになりました。
参照元:JIJI.com 「学び直し」に750億円 転職まで一貫支援―経産省補正予算案
このことから、来る2023年はリスキリング推進の流れがより一層加速化することが予想されます。
本記事では、リスキリングで学ぶべきスキルと関連資格についてくわしくご紹介します。リスキリングで何を学ぶべきかわからない従業員の方や、リスキリングを推進したいと考えている人事総務担当者は必見です。
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注目度急上昇中の“リスキリング”とは
まずは、リスキリングの意味についてご説明します。
リスキリング(Re-Skilling)とは、自社の社員に新たなスキルを身につけてもらうための取り組みを指す言葉です。リスキリングは、業界のニーズや、日々進化する時代に対応できる企業であり続けるため、会社をあげて推進されています。社員たちに、これまでに業務を通じて積み上げた経験にプラスして、専門的な知識・スキルを身につけてもらうべく、会社主導で研修などを行います。
リスキリングの具体例
例えば以下のようなケースが挙げられます。
- 営業部の営業マンがITスキルを身につけ、インサイドセールスを行う
- 製造部の社員がデータ分析を学び、現場の業務効率化を図る
- マーケティング部がITの知識を学び、新たなイベントに活かす など
リスキリングとリカレント教育の違いは「企業が戦略的にスキルアップ機会を提供する」こと
社会人の学び直しとして、共通の意味を持つのが「リカレント教育」です。
リカレント(recurrent)は「循環」、「繰り返す」を意味する英単語です。そのため、就労と学びを繰り返しながらスキルを身につけていくことをリカレント教育といいます。
リカレント教育に必要なのは、一個人が主体的に学ぶことです。
会社に属して働きながら、もしくは離職中に、新たなスキルを身につけるべく学習することを想定とされています。
方やリスキリングは、企業が社員へ学びの場を設けることが特徴。企業の組織力を上げるため、戦略的にスキルアップ機会を提供するのがリスキリングです。そのため、事業戦略的にリスキリングを取り入れる企業が増えています。
社員は会社に属しながら学ぶことができるため、離職せずに新たなスキルを身につけることができるのです。
世界中でリスキリングに注目が集まる理由
毎年、世界中の政治家や実業家が集まり、経済や環境問題など幅広いテーマで討論を交わす「世界経済会議(ダボス会議)」。各国の首相や著名な学者が参加する、世界的に注目度の高い会です。
この世界経済会議では、2018年・19年・20年の3年連続で「リスキル革命」の時間が設けられました。
その中で 「2030年までに世界中の10億人をリスキリングする」と宣言。また、「以後数年間のうちに8000万件の仕事が消失する。しかしその一方で9700万件の新たな仕事が生まれる」との発言もありました。
リスキリングの流れは、日本だけでなく、世界的にも勢いを増しています。その背景には、以下5つの理由がありました。
理由1:DX化/DX推進によるIT人材の確保
新型コロナの感染拡大により、企業のDX化が急務とされてきました。その中で、「自社にDX人材を有した人材がいるかどうか」も大きな話題となりました。
DX人材とは、デジタルトランスフォーメーション(DXはDigital Transformationの略語表記)に対応できるスキルやマインドのある人材を指す言葉です。「これまでに蓄積された多くのデータやさまざまなデジタルツールを使いこなし、ビジネスに活かせる人材」とも言い換えられます。
今後、さらなる加速化が予想されるDX化に対応すべく、IT人材を確保したい企業が急増しています。いずれの企業もIT人材を新たに雇用するだけでなく、社内の人間をDX化に対応できるIT人材に育成するため、リスキリングを推進したいと考えているようです。
理由2:AIの進化による技術的失業対策
近年、AIの進化がめざましく、続々と新たなサービスが生み出されています。
例えば…
- ビッグデータを活用しマーケティングに役立てる
- AIに顧客情報を学習させ、インサイドセールスに活用する
- 効率的な物流の仕組みについて、過去のデータをもとにAIがジャッジする など
AIを導入することにより、さらなる業務効率化や生産性向上が期待できます。その一方で、「これまで人の経験や時間に頼っていた仕事」が失われる可能性が高いと言われています。AIの進化に伴い、失業率が上がることも考えられるのです。
このような背景から、リスキリングを通して積極的に新たなスキルを習得することで、これからの時代に対応できる人材が育つと考えられています。
理由3:働き方の変化
働き方の変化もリスキリングに注目が集まる理由の一つです。新型コロナでテレワークが定着したのは、働き方の変化の中でも特に記憶に新しいでしょう。しかし、変化は他にもあります。過去10年で営業手法や勤怠管理などもオンラインに移行し、定着しました。時代の流れに伴い、今後も変わることが予想されます。
リスキリングを通して、これらの変化に対応できる人材が求められています。
理由4:業務効率化
リスキリングにより、業務効率化を図ることができます。例えば、現場経験豊富な社員がITスキルを身につけることにより、「時間やコスト面での無駄を省く方法」を編み出すことも可能です。
業務効率化は、必ずしも管理者しかできないとは限りません。実際に現場をよく知る社員の視点とITスキルを掛け合わせることにより、さらに役立つアイデアが浮かぶ可能性があります。これにより業務効率化が実現し、生産性向上が見込めるのです。
理由5:新たなアイデアの発掘
リスキリングを通して、新たなアイデアを発掘しようとする企業もあります。
これまでの業務領域と異なるスキルを学ぶことで、「経験」と「新たなスキル」の2つを掛け合わせた斬新なアイデアが浮かぶこともあります。
企業がリスキリングを推進するメリット
では、企業がリスキリングを推進することにより得られるメリットについていくつかご紹介します。
主に、以下の5点が挙げられます。
- 人材不足への対応
- DX人材の確保
- IT人材の確保
- 生産性の向上
- 新商品/サービスの展開が期待できる など
社会人(従業員)がリスキリングを行うメリット
次に、社会人(従業員)がリスキリングに取り込むことにより得られるメリットについて説明します。
- 新たなスキルを得られる
- 自身のスキルをアップデートできる
- 経験や資格は転職する際の武器になる
- モチベーション向上 など
リスキリングは具体的に何をすればいい?
では、企業がリスキリングを推進したい場合、具体的に何をすればいいのでしょうか。主に以下2つが挙げられます。
研修制度の導入
まずは研修制度の導入です。対象の社員に向けて、リスキリング研修を実施します。
講座の内容にもよりますが、外部講師を招くケースと、既存社員が講師を務めるケースの2つのパターンがあります。プログラミングやAIなどの専門性が高い知識の場合、外部講師を招くことが多いですね。例えば、リスキリング研修のカリキュラムを用意している研修会社も多くあります。
しかし、「教えることを通して学びを深めてほしい」という趣旨から、社員が社員を教える場合もあります。
近年では、リスキリングを推進したい企業のために、オンラインセミナーを提供する企業も増えています。
資格取得を推進
リスキリングを進める際、研修とあわせて、資格取得を推進する企業もあります。資格取得に向けた講座の受講料や受験費用を会社が負担するケースが多いですね。
資格取得は会社全体の組織力が上がるだけでなく、資格取得者であることを名刺やメールの署名に付記することで、社外の取引先や営業先への説得材料にも有効です。
リスキリングで学ぶべきスキル1:プログラミング
ここからは、リスキリングで学ぶべきスキルを具体的にご紹介します。
重要度 | ★★★★★ |
こんな企業におすすめ | DX化を推進したい プログラム構築を内製化したい 社内にIT関連の深い知識を持つ人がいない |
リスキリングを通して、社をあげてDX化を図る際、避けて通れないのがプログラミングスキルです。
目的は「新たなアプリやサービスを開発したい」など新規事業の展開だけではありません。例えば、「社内のシステムをより良く改善したい」「システム構築や開発は外注に頼っていたが一部を内製化したい」など、身近なところでも役立つスキルでもあります。また、スキルの他にも論理的思考が育てられるなどの利点もあります。
プログラミングに関する資格
リスキリングを通して、以下のような資格取得を目指すよう推進してもいいでしょう。
リスキリングで学ぶべきスキル2: WEBマーケティング、デジタルマーケティング
重要度 | ★★★★★ |
こんな企業におすすめ | ECサイトを立ち上げたい、力を入れたい インサイドセールスに注力したい GoogleアドなどWEB広告の知識を増やしたい |
販売促進になくてはならないマーケティング。インターネットやスマートフォンの普及に伴い、近年ではWEBやデジタルの分野でのマーケティングに注力する企業も増えています。
そのため、リスキリングの一環としてWEBマーケティングやデジタルマーケティングスキルを推進する企業も多いです。例えば「WEB広告の効果測定」や「Google analyticsの使い方」などを学びます。
WEBマーケティング、デジタルマーケティングに関する資格
リスキリングを通して、以下のような資格取得を目指すよう推進してもいいでしょう。
リスキリングで学ぶべきスキル3: WEB制作
重要度 | ★★★★★ |
こんな企業におすすめ | 自社HPやECサイトを立ち上げたい オウンドメディアを展開したい |
WEB制作スキルをリスキリングの対象にしている企業もあります。従来、HP制作は社外のWEB制作会社に依頼する企業がほとんどでした。しかし、近年では社内で対応したいと考える企業が増えています。
その背景には、マーケティングや販促において、WEBが重要視されるようになったことが理由として挙げられます。今や新商品の発売やキャンペーンの実施に合わせ、LP(ランディングページ)を作ることが一般的です。HPを作る頻度が上がったため、コストやスケジュールの面から見ても、社内でWEB制作に対応できる人材を抱えたい企業が多数派です。
WEB制作に関する資格
リスキリングを通して、以下のような資格取得を目指すよう推進してもいいでしょう。
リスキリングで学ぶべきスキル4:AI活用、データ分析、データ解析
重要度 | ★★★★☆ |
こんな企業におすすめ | 蓄積されたデータをもとに業務効率化を図りたい AIを導入して業務の一部を自動化したい データを用いて顧客やターゲットを分析したい |
業務効率化にAIを導入する上で、なくてはならないのがデータを使いこなせる存在です。蓄積された膨大なデータを把握し、AIで判断できる形式にまとめ、分析するためのモデルを作ります。これらの業務を担当する専門家をデータサイエンティストと呼びます。
AIや機械学習が浸透する今、企業ではデータサイエンティストの育成が急務とされています。そのためリスキリングのひとつとして、データサイエンティストの育成を目指す企業も増えています。
データ分析・データ解析に関する資格
リスキリングを通して、以下のような資格取得を目指すよう推進してもいいでしょう。
- データサイエンティスト検定
- G検定
- BIツール Tableau認定資格
- Ai人材検定 for Business / Engineer
リスキリングで学ぶべきスキル5:マネジメントスキル
重要度 | ★★★★☆ |
こんな企業におすすめ | 新しい部署を立ち上げて組織力を向上させたい 離職率を下げたい 時期マネージャー候補の中堅社員を育てたい |
リスキリングの一環として、マネジメントスキルを伸ばすための講座を取り入れる企業もあります。今後事業を積極的に展開していく上で、チームをまとめられる人材の確保は絶対条件です。しかし、中堅層の人材の確保は難しく、中途採用でも難航するケースが少なくありません。
そのため、若手・中堅社員に向けたリスキリングとして、マネジメントスキルアップ講座を展開する企業もあります。
マネジメントに関する資格
リスキリングを通して、以下のような資格取得を目指すよう推進してもいいでしょう。
- ビジネスマネージャー検定
- メンタルヘルス・マネジメント検定
- PMP(Project Management Professional)
- その他 関連業務に関する資格 など
リスキリングで学ぶべきスキル6:コミュニケーションスキル
重要度 | ★★★★☆ |
こんな企業におすすめ | 営業に活かせるコミュニケーションスキルを身につけさせたい プレゼンに活かせるスキルを伸ばしたい |
リスキリングでコミュニケーションスキルを高めようとするケースもあります。例えば、大人スキルが必要とされる仕事(営業や広報など)や、管理職候補の方が積極的に取り入れることが多いですね。
具体的には、会話術やプレゼン術、上司・部下とのコミュニケーションスキル向上を目指す内容が多いようです。
コミュニケーションスキルに関する資格
リスキリングを通して、以下のような資格取得を目指すよう推進してもいいでしょう。
リスキリングで学ぶべきスキル7:動画編集
重要度 | ★★★★☆ |
こんな企業におすすめ | HPや営業ツールの動画コンテンツに力を入れたい SNSを幅広く使ったPR展開をしたい |
リスキリングで人気のスキルの中には、動画編集もあります。2000年以降、さまざまなSNSが登場し、私たちの生活に根付いてきました。最近はPRのためのツールとしても効果的とされ、自社の公式YoutubeチャンネルやTikTokアカウントを展開する企業も増えています。
しかし、社内に動画編集ができる人材がおらず、全てをアウトソーシングしている企業も少なくありません。SNSの特性上、ニュース性の高い新鮮な情報が重宝されます。そのため、自社で動画コンテンツの制作を内製化したいと考える企業が増えています。
そのため動画編集スキルをリスキリングの対象にしている企業もあるようです。
動画編集に資格は必要ない
動画編集に関する検定試験も中にはあります。しかし、現場では、ペーパーテストの点数よりも、実際の動画のクオリティを重視する傾向が強いです。
そのため、資格取得を目指すよりも、実践的な講座を通して、すぐに使えるスキルを育てたほうが良いでしょう。研修後、スキルアップを目的とした、参加者の動画コンテストなどを実施するのもおすすめです。
リスキリングで学ぶべきスキル8:英会話
重要度 | ★★☆☆☆ |
こんな企業におすすめ | 海外との取引が増えている グローバルな人材を育てたい |
リスキリングで英会話を導入するケースもあります。その背景には、「グローバル化に対応できる人材を育成したい」という思いがあるようです。
社員にリスキリングで英語を習得させる場合、外部の英会話教室に通ってもらうことが多いですね。福利厚生の一環として、会社が提携の英会話教室を推奨することもあります。
英会話スキルに関する資格
リスキリングを通して、以下のような資格取得を目指すよう推進してもいいでしょう。
リスキリングで学ぶべきスキル9:実務の学び直し
重要度 | ★★☆☆☆ |
こんな企業におすすめ | さらなる業務効率化を図りたい 学び直しを通して新たなアイデアの発掘につなげたい |
リスキリングを推進する企業の中には、実務の学び直しをカリキュラムに取り入れる企業もあります。
例えば、中堅社員を講師に選出し、若手社員へ講義を行うケースも。教わる側だけでなく、教える側も気づきを得られる取り組みです。
また、これまで日常的に行なってきた業務を別の視点から見つめ直すことで、業務効率化や生産性向上につながるアイデアに結びつく可能性もあります。
リスキリング研修の参加率を上げるポイント
会社を挙げてリスキリング研修に乗り出しても、実際にスキルを身につけるのは社員です。「リスキリング研修を行うなら、社員にも積極的に励んでもらいたい」と考える人事・総務担当者は多いのではないでしょうか。
リスキリング研修にはまず参加のハードルがあります。参加のハードルを下げるため、社員交流会と組み合わせるのも効果的な方法です。
当社では、コミュニケーションを活性化させる社内イベント関連サービスを複数展開しています。開催形式もオンライン・リアル・ハイブリッドなど、あらゆる形式に対応OK。
リスキリング研修後の懇親会にもぜひお役立てください!
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